2026年7月12日、映画『陽なたのファーマーズ フクシマと希望』の上映会が市民創錬センターにて開催されました。(主催: さくまる未来会議、共催: 持続社会連携推進機構 アース・シェルパ)今回のテーマは、暮らしの根幹である「食」と「エネルギー」です。誰かに任せる未来ではなく、自分たちで考え、選び、つくる。そんな佐久の未来への希望を分かち合う時間となりました。

映画『陽なたのファーマーズ フクシマと希望』は、原発事故を乗り越え営農型ソーラーシェアリングで農業とエネルギーを再建する姿を追った作品です。登壇した近藤氏や塚田氏の「根気」や「新しい時代の兼業農家」という言葉には、市民活動のヒントが詰まっていました。特に近藤氏の「あえて失敗させるのも経営者の仕事」という言葉は、次世代の挑戦を支えるリーダーシップの在り方を提示しています。
本イベントで私たちが再確認したのは、エネルギーも食も「顔の見える関係」で選ぶことの価値です。電気代を東京の中間業者へ流すのではなく、地域で資源とお金を循環させ、「自分たちが主役」となって未来を変える。葛藤を抱えつつも、楽しみながら変革を進める彼らの姿勢は、私たち一人ひとりが選ぶ力=主体性を持つことの大切さを教えてくれました。地域を豊かにする第一歩は、私たちの選択から始まります。
ソーラーシェアリングが拓く未来の可能性
🌟多角的な作物展開:
ブドウ: 消費者が生産を支える「名前サポーター制度」を導入。
小麦: 地元でのビール醸造や、ソーセージ、生地といった加工品への展開。
その他: エゴマ(オイル)、イエローマスタード、放牧牛など、多様な農畜産物の生産。
🌟技術と制度:
垂直式ソーラーパネル: 土地の有効活用と農作業の効率化を可能にする新形態。
スマート農業: IoTを活用した効率的な栽培・管理体制。
農水省の基準: 農地を太陽光発電に活用する「農地の一時転用許可」の条件として、営農を継続し収量が20%を下回らないというルールの下で運営。
🌟地域への貢献:
実績: 二本松市の年間電力消費量の約5%を賄う規模まで成長。
広がり:研修受け入れや、導入が加速するドイツの事例を参考に、国内外へ知見を共有。

課題に向き合う
活動の継続には、現実的な課題への対応も欠かせません。上映会では「誰のための事業か」という本質的な議論が行われました。
🌟地域主体の経済循環: 従来のメガソーラーは、利益が東京などの外部資本へ流出してしまうケースが課題でした。しかし地域主導の営農型ソーラーは、地域を「エネルギーの輸出圏」へと変えます。「リンゴ農家の顔が見たいのと同様に、電気を作る人の顔が見える」関係性を築くことで、地域外へ流出していたお金を地域内に留め、経済的な自立を促します。
🌟供給網とリサイクル: 現在、太陽光パネルの75%以上が中国製に依存しています。一方で国内のリサイクル技術は進展しており、パネルに含まれる資源を「都市鉱山」として活用する仕組みづくりが進んでいます。
. 参考資料・リンク集:本イベントに関連する詳細情報や、学びを深めるためのリソースです。
映画・主催団体関連
- 映画『陽なたのファーマーズ』公式サイト
- さくまる未来会議(トランジションタウン佐久)
- 持続社会連携推進機構 アース・シェルパ
- 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』:エネルギーの在り方を問う関連作。
ソーラーシェアリング実践・研究
- 二本松営農ソーラー株式会社|株式会社Sunshine:映画の舞台となった取り組み。
- ソーラーシェアリング推進連盟:最新のイベント・制度情報。
- 市民エネルギーちば:市民主導のエネルギー事業の先駆者。
- 環境エネルギー政策研究所 (ISEP):持続可能なエネルギー政策の調査研究。
- 持続社会連携推進機構 アース・シェルパ:本イベントの共催団体。
- 株式会社ガリレオ:垂直式パネルの普及・推進。
- 野辺山の営農ソーラー事例(野辺山ほうれん草)
登壇者・関係先
- 近藤恵さん関連(ブドウ・名前サポーター制度)
- Osteria delle Gioie(オステリア・デッレ・ジョイエ):「食はエンターテイメント」を掲げる名店。
- 株式会社ゆーとぴあ 山田豊さん:営農型の実践者。
- KTSE合同会社(トマト・水田ソーラー等):家族経営による水田活用の事例。
学び・調査資料
- 龍谷大学 大島堅一教授(環境経済学)
- 合原亮一氏 資料(長野県の環境人):地域エネルギー循環の重要性を提唱。
- 大飯原発運転差止請求事件判決要旨
- ドイツのソーラーシェアリング動向:急速に増加する海外事例。
- 営農型太陽光発電の到達点と今後の展望(資料)















