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【開催レポート】野沢小学校PTA主催:元広島県教育長・平川理恵氏 講演会

先日、野沢小学校PTAの主催により、元広島県教育長の平川理恵さんをお招きした特別講演会が開催されました。

今回は初の試みとして「地域参加枠」を設置したり、大日向小学校と連携した2部制での開催が実現し、外部から40名近くが集まりました。(大日向小は約70名が参加)

「学校のPTA」という従来の枠組みを超え、“子どもたちの学びの環境を良くしたい”という想いで地域を巻き込んだ今回の取り組みは、まさに主体的な「市民活動」です。

野沢小学校では当日が参観日だったこともあり、保護者は各教室からオンラインで視聴。来校した地域の方々は理科室に集まり、平川さんの熱いメッセージを直接受け取るという貴重な場となりました。

子どもの「好き」を絶対に止めない

これからの時代は、一つのことを探究し続ける「オタク」こそが、100歳まで幸せに生きるとのこと。大人の役割は、その子が持つ天性を見抜き、本人が「やりたい!」と思える環境を整えてあげること。「我が子の良いところを真っ直ぐに伸ばすこと」の大切さを教えていただきました。

自分で選ぶから楽しい!「自由進度学習」

広島県の学校で取り入れられている「自由進度学習」の事例についてもお話がありました。この学習法は、先生が綿密にデザインした「自由」です。一斉授業ではなく、教室には「教科書」「AIドリル」「友だちとの教え合い」「実物を使って考える体験コーナー」といった複数の学習ルートが用意されています。こどもたちは、「何を・どのペースで・どうやって学ぶか」を自分で決定でき、やる気にもつながります。先生の役割は「教える人」から「学びの環境をデザインする人」へと進化するとお話しされました。

質疑応答:現場のリアルな悩みや質問

講演後には、参加者から次々と質問が寄せられ、平川さんとの間で熱心なやり取りが交わされました。

Q.「うちの学校でも、このような新しい学びの形を取り入れてほしい場合、誰に相談すればいいのでしょうか?」

A.「教育課程を編成する権限は校長先生にあります。校長先生が『やる』と決断すれば、学校は動きます。 ただ、校長先生一人の力だけで変えるのは不可能です。本当に大切なのは、保護者や地域といった『周りの意識』。学校任せにするのではなく、保護者も『一緒に関わっていく当事者』として応援し、巻き込んでいく空気感が不可欠です!新しいことに挑戦する先生たちも、失敗を恐れています。保護者の皆さんも『先生すごい!』と声をかけ、学校全体を失敗しても大丈夫な雰囲気にしてあげてください」

Q.「遊びを自己決定させた時、ゲームや生活に支障が出るようなものに対して大人の見守りと介入のバランスはどうすればいい?」

A.「一定の規制も必要。ただ、これは難しい問題ですね…どんなゲームをしているかにもよりますが、子どもの「好き」を入り口に深い学びへ繋げる具体的なツールとして、教育版マインクラフト(Minecraft Education)もありますのでお勧めしてみては?」

来校された参加者の感想

城山小学校 保護者

「もともと平川さんのSNS発信を拝見していたので、今回の講演を知人から教えてもらい、今日は仕事を休んで来ました。とても貴重なお話が直接聞けて大満足です!」

■ 浅間中学校 2年生

「平川さんが広島県で実施した『県立高校入試で内申書の所見欄を廃止した事例』について、とても興味がありました。自分も普段『内申がヤバい』と言われて、なんだか脅されているように感じることがあるので……今日のお話が聞けてよかったです。」

先生方の反響

「学校だけでなく保護者も含め、みんなでこれからの教育をやっていくにはどうすればいいか、改めて考える素晴らしい機会になりました。」「変化の大きい社会を生きる子どもたちの主体性・当事者意識を育むため、チョイスのある授業作りに取り組んでいきたい」と、先生方からも前向きに受け止めていただきました。

教育現場での事例や、子育て世代が直面する悩みまで、率直な意見が交わされ、子どもたちの「学びの形」や、地域・学校・家庭がどう連携していくべきかについて、参加者全員で考えるきっかけとなりました。

ネットワークが形にした挑戦(主催代表の声)

今回の企画の背景には、地域での情報共有の仕組みが活きていました。主催代表であり、野沢小学校PTA会長の桑原あやこさんにお話を伺いました。

PTA会長 桑原あやこさん談(開催までの経緯)

「去年、市民活動サポートセンターで『PTAおしゃべり会』に参加し、グループLINEで情報交換をしていたおかげで、他校の事例が聞けたり全体の流れやニーズを事前に把握することができました。周知の打診や告知先などの情報共有もスムーズで、企画に共感してくれた他の小学校へ話が広がり、2校連携や地域枠に繋がりました。一方で、会場となった小学校周辺に駐車場がなく、野沢会館など場所をお借りする調整が必要だったり、学校側とのやり取りについてはわからないことも多くありましたが、結果として非常に学びの多い経験となりました。」

まとめ

「義務」や「負担」として語られがちなPTA活動ですが、本来は「子どもたちのために、自分たちに何ができるか」を考え、行動する立派な市民活動(ボランティア)です。 「子どもたちの学びや地域を良くしたい」と願うPTAの皆様の繋がりや、一歩踏み出す挑戦を、さくさぽでも応援しています。

*保護者用と地域向けのチラシをPTAで作成し、校外へも発信(教育委員会の後援により、他の学校へも周知された)


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