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【取材レポート】「地域と連携して災害への備えを」佐久市防災士研修会

7月5日、佐久市主催の防災士研修会が城山小学校体育館で開催され、市内の防災士25人が参加しました。

※防災士とは:
「自助・共助・協働」を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を習得したことを、日本防災士機構が認証した人のことをいいます。

冒頭に佐久市危機管理課より、市として防災士へ期待することについて話がありました。

市内の各区には自主防災組織が設置されているものの、多くの区で役員の任期が1〜2年と短く、「知識や経験の蓄積・引き継ぎ」が大きな課題となっています。こうした地域の防災力を高めるため、市からは各区の防災士へ以下のような協力要請がありました。

  • 避難所の開設・運営補助:実際の避難所開設や訓練への協力など。
  • 備蓄品に関するアドバイス: 各区が市の補助金を利用して備蓄品や資機材を購入する際、「何をどれだけ揃えればいいか」迷った区へのアドバイスが必要。
  • 防災士資格に関する啓発:地域で防災士の仲間を増やすための声がけなど。
  • 出前講座への協力: 市が実施している「地域の防災・減災」をテーマにした出前講座は、防災訓練などが重なる時期にすべての要望に応えきれないケースがあるため、防災士にも協力をお願いしたい。

また、今後さらに地域との連携を深めるため、今年度初の試みとして、防災士と自主防災組織が顔の見える関係を築くための「地域ごとの座談会」も予定されています。

研修は、「避難所開設、初動の考働訓練」をテーマに、日本防災士会長野県支部支部長、長野県自主防災アドバイザーの大久保隆志さんによる講座から始まりました。

講師の日本防災士会長野県支部長、大久保隆志さん

能登半島地震での支援活動を振り返りながら、「マニュアル通りに起こる災害はない。災害や備えの正しい知識を知る、学んだことをまわりの人たちに伝える、備えること、訓練を実施してみる、すべてがつながって初めて命を守ることができる」「被災者が何に困っているのか? 必要な支援は何か? 防災士の資格があるかどうかだけでなく、人として考えて動くことが大切」とお話がありました。

いよいよ2グループに分かれて訓練開始。簡単に自己紹介をした後、まずはこの体育館をどうゾーン分けをするか、レイアウトを考えます。

レイアウトの方針が決まったら、協力して避難者を受入れる準備をします。

通路を確保して避難者が過ごす区画をつくるため、協力してビニールシートを広げます。

次々に入ってくる避難者をどうスムーズに受け付けるか、想像しながら工夫して考えます。

実際の発災時、特別な支援や配慮を必要とする人が、一目でわかりやすいとは限りません。後半のグループは、ビブスに入れる「要支援者」「障害者」「妊婦」などの役割が書かれたカードをあえて裏返して訓練を行いました。

段ボールベッドの使い心地も実際に試していました。

お昼休憩を挟んで2グループの訓練を行った後は、各グループで振返り。

気づいた点、課題に感じた点について話し合います。

振返りでは以下のような意見が出ました:

【避難所開設の手順】
・避難所の鍵は市の担当職員が開錠することになっているが、どういう手順で開設するかわからないという声もある。

【トイレ】
・トイレがあればいいわけではない。和式だと使えない人もいる。足が悪い人でも使えるトイレがあるかどうか。
子どもも和式トイレの使い方を知っておくことが大切。
・災害用トイレ、凝固剤の使い方がわからないと使えない。絵で見てわかるようなポスターを事前に準備しておく。
訓練で災害トイレの使い方を知ることも大切。

【要支援者の対応】
・訓練の時は「要配慮者」「障害者」と目印があったが、実際は胸に貼ってあるわけではない。一人ひとりヒアリングしてニーズを把握する必要がある。
・「要支援者の方はこちら」と案内することで不快に感じる人もいる。案内には避難者を傷つけないための工夫が必要。

【在宅避難】
・住居が安全であれば、在宅避難ができるように物資を揃えておく必要がある。在宅の場合でも避難所に物資や情報をとりにいくことが大切。

【外国人への配慮】
・佐久市に住む外国人は英語以外の言語が母国語の人が多い。翻訳アプリを使えると良いが、災害時に使えない場合はどうしたらよいか?

最後に大久保さんは、「実践的な訓練をすると、個別の疑問が出てくる。ひとつひとつの疑問を解決して、お互いに高めていくことが必要。災害時は状況が刻々と変わっていく中で、いかにみんなの意見を集めて、知恵を絞って創意工夫して避難所をつくりあげていくか。知る、伝える、備える、行動することを通じて、一つでも多くの備えをすることが大切です」と話されました。

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関連情報のご紹介

【佐久市の取組み】

佐久市ホームページ 地域(佐久市)を支える”防災士”
https://www.city.saku.nagano.jp/kurashi/iza/bosai_bohan/knowledge/bosaishi.html

佐久市では、地域の防災リーダーを養成することを目的として、「防災士」の資格取得に係る費用の一部を補助しています。詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.city.saku.nagano.jp/kurashi/iza/bosai_bohan/bosaikunren/seibi_hojokin.html


【市民活動団体のご紹介】

佐久市の防災士有志による市民活動団体「みらさく防災ネットワーク」もあります。詳しくはこちらをご覧ください。
・団体ホームページ https://sites.google.com/view/mira39bousainet
・登録団体ページ https://sakusapo.com/community/community-304/


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