11月9日に開催された「佐久市の教育を考えるワークショップ」にお邪魔しました(主催:佐久市教育委員会 学校教育課)。この日のテーマは「佐久市の目指す教育について」でした。これからの市の教育の方向性を定める「佐久市教育大綱」の策定に向け、約20名の方が3グループに分かれ、それぞれの議題について話し合いました。参加者の中には高校生もおられ、活発に意見を述べ合いました。



一つ目の議題は「佐久市の目指す子ども像について」でした。私が入ったグループでは、「子どもの自尊心」や「自他承認」、「自分の意見や考えをもち、それを伝えられる」など、「子ども一人ひとりが尊重され、自他を認め合う姿」を重視した意見が多く出されました。
また、「失敗することは大切だ」という話が特に盛り上がりました。「日本社会では失敗はネガティブなイメージがあるが、実は子どもの成長には大事なのではないか?」、「今の学校は失敗をして恥ずかしいと思ったり、評価のことが気になったりして、なかなか失敗することができないのではないか?」などの意見が出されました。

次に、上記の意見を踏まえ「目指す姿を実現するための取組」の案や必要なことを話し合いました。ここでは、「子どもたちが安心していられる居場所」や「子どもが自己決定できる仕組み」、「子ども・大人の対話の必要性」、「大人の学び」などについて話し合われました。


二つ目の議題は「佐久市の目指す市民像について」でした。議題1で出された内容を踏まえながら、「市民が自分らしく生きられる」、「自他を尊重し認め合える」、「少数派の意見を大切にできる」など、「一人ひとりの人権の尊重」に関する意見が多く出されました。
こちらの議題についても「目指す姿を実現するための取組」を話し合いました。すると、「政策や施設設備の計画において、『人権』の視点を入れる仕組み」や「話を聞いてもらえる・声を上げられる場づくり」、「親子で学べる時間をつくる」など、「人権・インクルージョンの学び」について議論が深まりました。


ワークショップの最後には、各グループでの話し合った内容を全体で共有しました。内容は多岐に渡りましたが、「AIやICTを活かした取り組み」、「食育の重要性」、「平和学習」、「シティズンシップ」などに関する意見が印象に残りました。



今回のワークショップでは、市民一人ひとりがそれぞれの立場や経験してきたことに基づいて意見を出し合い、話し合いました。そうすることで、「佐久市の教育」について立体的・多面的に話が深まりました。
また、今回の主題は「佐久市の教育」でしたが、それに限らず様々なテーマについて、市民一人ひとりが当事者意識を持ちながらこのような場で対話を重ねることで、よりよい佐久市になっていくのだと思いました。















