3月2日に、ファシリテーション講座「どうして会議がうまくいかないんだろう? ~誰もが使えるファシリテーションのコツを学ぼう~」を実施しました。講師は株式会社 Dialogic Consulting 代表取締役社長の吉田創さん。
市民活動・地域活動をしている方、行政職員など、25名の方にご参加いただきました。さくさぽスタッフも参加者に混ざって一緒に学びました。

まずは「チェックイン」。初対面の参加者同士、お名前と今日参加した動機、学びたいことなどをそれぞれ話します。
各テーブルで話し出すと、それまで少し緊張感があった部屋の雰囲気はぐっと和やかになりました。

チェックインが終わった後は、「チェックインの振返り」。
チェックインをやってみて、どうでしたか? どんな気持ちになったか?
「初めての人と打ち解けられた」「参加目的が共有できた」など、色々な感想が出ました。
続いて、ファシリテーションについての話。
吉田さんによると、会議とは「さまざまな活動を促進するために、関係者が集まって行う話し合いを中心とした組織(チーム)活動」のこと。
多様な人たちが集まって何か実現しようとしたら避けて通れません。
「会議の5つの秘密のカギ」
① コミュニケーションと関係性の質はチームを支える屋台骨だと理解する。
・会議はチームの関係性の縮図。
・関係の質があがると、質の高いコミュニケーションがとれるようになる。
・心理的安全性:「これちょっと言いにくいな」「これを言ったら、相手が嫌な気持ちになるかな」というようなネガティブなこともお互いに話せるチームの方が、成果があがりやすい。
②丁寧に準備する。
・「今日の会議の目的・目標(終わった後の状態)は?」「議題・必要な参加者・懸念事項は?」などを考えた上で、会議をデザインする。
参考資料として、会議デザインテンプレートや、会議のアジェンダシートの紹介もありました。
③会議は全員でつくるものだと、全員が意識する。
・「会議がうまくいかないのは進行役のせい」ではなく、「議題・ゴールを確認して話し合いに参加する」など、参加者でも貢献できることがある。
④チームによる会議の振返りを行う
・自分たちの会議のやり方で、うまくいっている点、うまくいかない点について振返りの場をもつ。
・進行役だけが考えるのではなく、チームみんなで考える。
⑤話し合いに影響を与える、見えづらいことに着目する。
・話し合われている内容だけでなく、参加者の気持ち・関係性・雰囲気など「見えづらいこと」に着目する。
・違和感などの見えづらいことを「言葉に出す」「受け取る」ことを心がける。
誰か特定の人がファシリテーターとして訓練を積むよりも、「全員がファシリテーションの技術を身につけるといい」とのアドバイスもありました。


後半は、「みんなでより良い会議を作るには?」をテーマに、テーブルごとで会議の演習にチャレンジ。
まずは皆で相談して時間配分を決めて、目的(会議を通じて実現したいこと)・目標・グランドルール(会議で意識すること)などを決めた会議のデザインを音読します。
25分という限られた時間で、各テーブルの参加者みんなで話し合いを進めます。


終わった後は、「今の演習でうまくいったこと、うまくいかなかったこと」について、振返りの時間。
話し合いが順調に進むグループもあれば、戸惑いが見られるグループもありました。

参加者からは「会議のコツやファシリテーションについての全体像を捉えることができた」「実際に体験ができ良かった」「会議が効果的に遂行できる自信がついた」などの感想が聞かれました。
講座で学んだことが、今後参加者の皆さんが市民活動・地域活動を進めていく上で役に立てば幸いです。
講座の資料をご覧になりたい方はさくさぽまでお気軽にお問合せください。