6月24日、旧大沢小学校の130周年を迎え、横須賀市の木造校舎写真家角皆尚宏(つのがいたかひろ)さんをお招きし、記念講演を行っていただきました。
そもそも角皆さんは、小中学生時代「不登校」で家に引きこもりだったそうです。小学校6年のとき両親とともに群馬県内の木造校舎を訪れて以来、全国を一緒に駆け巡り、カメラに収められ、お父さんは他界されましたが、20年間で1600校を超える学校を訪ねて来られました。
角皆さんは、人里離れた集落にたたずむ木造校舎のぬくもりやその土地に暮らす人々との出会いに、言い知れぬ感動があるそうです。
こんな彼が撮影されて来た木造校舎の中にしっかり大沢小学校が一校としてありました。
彼曰く、大沢小学校の特徴は、両側に教室があり、中央に廊下があるというのは貴重で建設当初のものが残っており、建物の原形をとどめているのは国内でも3校のみ。また、窓枠が木枠になっているのが特徴的だとのことでした。
会場からの「当初は白色のペンキを塗ってあったが、長期保存のためペンキを塗った方が良いか?」の問いに対して、「長期保存のためにはペンキを塗ることが良いかもしれないが、木のぬくもりを感じさせるために塗らない方がいいですね」と木のぬくもり感を強調されていました。
講義後にお聞きしたところ、現在、木造校舎カメラマンとして生計を立てられているとのこと。「じゃ、今、幸せだね?」と私の問いに「はい」と答えてくれ、素直さが伝わってきました。
取材担当 武者
以下、角皆さんが紹介された校舎を掲載します。