“団体を立ち上げたいけれど…
地域で活動を始めたいけれど…
“どうやって活動を始めるの?”
“非営利で事業を行うって、どういうこと?”
そんな疑問を地域活動の先輩に直接聞いてみる、市民活動やNPOについて基礎から学べる講座を開催しました。
これから活動を始めたいという方、すでに活動に取り組んでいる方など、17名の参加者にご参加いただきました。
【開催日時】2021年11月10日(水)10:00~12:00
12:00~ 参加者同士の交流タイム
【会場】野沢会館ホール(2階)
【ゲストスピーカー(事例紹介)】
内藤弘文さん NPO法人たんと 理事/社会福祉士/星空案内人®
<プロフィール> 佐久市内の工業高校を卒業、機械部品メーカーに勤める傍ら、星空案内のボランティア活動を行う。養護学校寄宿舎での星空案内をきっかけに障がい福祉分野でボランティアを始め、寄宿舎の臨時職員への転職を機に現在の法人の基礎となる「どにっちょクラブ」を主宰。NPO法人障害福祉地域生活支援センターキープを経て、現在はNPO法人たんとで相談支援専門員を主な仕事としています。
<団体紹介> 1999年、長野県内で最初のNPO法人の1つとして、障害地域生活支援センターキープを佐久市岩村田に設立。2004年に飯田本部との事業分離化に伴い、NPO法人たんとを設立。長土呂の「たんとハウス」を拠点に、障がいがある人を対象に余暇支援や短期入所事業、相談支援などを展開しています。
【講師】
粟津 知佳子 佐久市市民活動サポートセンター コーディネーター
<プロフィール> 愛知県出身。民間の助成財団で15年間、資金提供者の立場で社会課題解決のための事業に関わってきました。2019年より長野県に移住、現在はフリーランスで非営利組織の経営支援に携わっています。
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前半は内藤さんから事例紹介。団体設立のきっかけ(なんでNPO法人にしようと思ったのか?)、どうやって運営しているのか、これまで運営面で困ったこと、それをどう乗り越えてきたかなどについてお話いただきました。
きっかけは、内藤さんが土日のボランティアで長野市の障害福祉施設に行くようになった頃のこと。
「それまでの福祉は障がい者を社会適応させるための訓練でした。訓練で治らないと、措置制度のもとで山奥の入所施設に入れられていました。でも、障がいはその人のせいじゃなく、社会環境が障がいを作り出している。社会資源を用意する事で住み慣れた所で暮らし続けられるのでは?という発想から、住み慣れた地域の中に楽しいと思える余暇活動を作ろうと始めました」と、活動を始めたきっかけを振り返りました。
「たんと」の前身となる「障害地域生活支援センターキープ」は、長野県で最初に設立されたNPO法人の1つ。1999年の設立で、NPO法の施行から間もなく、NPO法人に対する社会の理解はほぼゼロの状態でした。有料サービス設定に、「福祉で金とるのか!」と言われ続けたそうです。それでもめげずに、「ライバルはオリエンタルランド。あのリピート率を目指そう!」と信じて、福祉サービス業を続けてこられました。
後半は、さくさぽコーディネーターの粟津より、「市民活動とは? NPOとは? ~活動を始める時に知っておきたいこと~」のタイトルで講座を行いました。
市民活動とは、誰かの「やりたい」とみんなの「共感」と「参加」がベースの活動であること。
市民活動をするために必ず法人化が必要なわけではなく、自分たちの活動に「法人化」が必要かどうか? 自分たちが将来的にどんな活動をしていきたいか? それを実現するには、どの法人格が適切か? を考えることが大事であるとお伝えしました。
講座の中では参加型のワークも行いました。
参加者された方々から「実例を交えて、法人の実態など詳しく聞くことができて、とてもイメージしやすくて良かった」「ワークで自分のやりたいことが整理できた」「非営利についての理解が深まった」など、嬉しい感想をいただきました。
どんな活動も、誰かの「やりたい」気持ちと、一歩踏み出すことから始まります!
さくさぽでは市民活動やNPOに関する皆さんからのご相談もお受けしています。専門性のあるスタッフが相談をお伺いします。ぜひお気軽にお問合せください。(事前のご予約をお願いします)
講座の動画は、こちら(YouTube)からご覧いただけます!