2026年1月13日(火)佐久合同庁舎にて、「佐久地域こどもの居場所 調査報告会&交流会」が開催され、約50名が参加されていました。長野県が行った大規模調査により、現代の「こども食堂」が持つ多面的な価値と、運営が直面する厳しい現実が浮き彫りになりました。本調査は「休眠預金」を活用した事業の一環として実施され、3か年計画の2年目が終了する重要な節目にまとめられたものです。長野県の他、愛知県、山口県でもNPO法人全国こども食堂支援センターむすびえが伴走支援しています。


- 誰もが利用できる「地域の交流拠点」
「こども食堂」は貧困対策の場というイメージが強いですが、実際は調査対象の82%が参加条件を設けていません。利用者の多くも、参加前は「自分が行ってもいいのか」という心理的壁を感じていましたが、参加後には「誰もが気軽に立ち寄れる地域のハブ」へと認識を改めています。 - 親たちの「心の避難所」としての機能
子どもへの支援以上に、保護者の孤立を防ぐ役割が顕著です。保護者の約7割が「ほっとできる」「家事・子育ての負担が軽くなった」と回答。核家族化の中で、親同士が悩みを共有し、活力を得る「心の避難所」としての価値を発揮しています。 - 協力者が得る「やりがい」という報酬
ボランティアの6割以上が無償活動ですが、約8割が「やりがい」を収穫として挙げています。多世代交流を通じた生きがいの創出という、支援する側・される側の双方向な恩恵が、活動の持続性を支えています。 - 深刻な「資金・担い手不足」と事業の展望
一方で、運営基盤は極めて脆弱です。特定の人への負担集中や資金不足が課題で、県内全団体が理想の開催回数を実現するには年間約7.2億円が必要と推計されています。 本事業は3か年のうち2年目を終え、これまでの調査で「居場所の社会的価値」は十分に可視化されました。最終年度に向けては、この価値をいかに社会的な支援(寄付や制度化など)に繋げ、善意に頼るだけではない持続可能な仕組みを構築できるかが焦点となります。


2つのワークショップを行い、①「心の内の思い」を分かち合い、②「持続可能な未来への一歩」を具体化するという、現場の想いと運営の現実を共有する時間となりました。
ワークショップ①:「居場所のエピソードのシェア」
ワークショップ②:「私たちの居場所が地域に根差し、長くあり続けるにはどうすればいいか?」
少子高齢化が加速する中、こども食堂の数は10867件(2024年)と増え、いまや地域社会のつながりを再生する不可欠な社会インフラとなっています。休眠預金を活用した本事業の成果を未来へつなぐためにも、私たち一人ひとりがこの「地域の宝」を支える当事者として向き合うことが求められています。















